の旅エッセイ


四国八十八ヶ所の旅NO.4
12番焼山寺

大日寺を出て、バスは山地に入っていった。
町中では、少々寒いなあと感じていたが、まあまあうららかな春の陽を浴びて遍路をする程度で
あったが、山に入るに従って、窓の外の空気も次第に冷たくなって来た。
ふとはるかな山を見ると頂きに白いものが見えた。
誰言うともなく、"山の上に雪がふっている""いや、あれは白い山の肌だ"
"山の石灰分が現れている、丁度カルスト台地のようなものだ"と
色々と話し合っていると大日寺を出て1時間余で、登山口にバスは到着した。
車から降りるとひやりとする。
見ると一番高い山に雪が日の光りでキラキラ輝いている。
土地の人に雪がふったがお参りには支障はないと答えてくれた。
皆はタクシー、小型マイクロバスに分乗し出発した。
5qの山路を車は幾度も幾度も曲がりながら進んだ。
12人乗りのバスの運転手席には、無線があり車同志連絡をとり、待機線で互いに待ち合わせながら
20分位で山門近くに着いた。
山々を見渡すと一面、霧氷のように木々には一杯の雪氷が付いて
陽にキラキラと輝き雲がよぎると一幅の墨絵を見るようである。
800mの山頂は寒く風が出て来たので肩をすぼめ、小走りの感じで
石段を上がり、そうそうに参拝を終えて、車の待合所に急ぐ。
晴れた日であえば、眺望はすばらしいものであろうが、今は霧氷めいた景色で我慢すると
下りは車で10分余対向の車もなく案外早く元の乗り場に着いた。時刻は13時を過ぎており
腹が空いていた。
川の流れをすぐ下に聞く食堂で昼食をとる。
飯とおかずとうどん、うどんは何杯おかわりをしてもいいと言うので
私は2杯食べた。
中には、4杯も食べた人がおり、しばしの語り草となった。
昼食後、14時過ぎに次の藤井寺に向かう。

11番藤井寺

本コースの最終の藤井寺に向かう途中、疲れが出てつい寝てしまう。
目がさめると寺に到着。
参拝をすまし、帰路につく。
18時頃、下池田に到着、家に帰る。
今回のコースでは渡部さん、白石さんという枯松のバス停で乗降した人と知り合ったし
森さんという川之江の方と言葉を交わす程度であったが、親しみの覚える間柄となった。
白石さんは、西火力に勤めていた頃に白石徹君といって、真面目な性格であった人のお父さんであった縁は
異なものというが、人との出会いは全く異なものである。
参拝する個所もバスですぐ近くまで行ける所もあったが
やはり歩く事が多く石段が長く多い。
普段、池田の池の周囲を歩き、足を鍛えているつもりであるが
石段を上がるのは、つらい皮切りのコースで弱音を吐いては
これから思いやられるが86才のお婆さんも足の悪い森さんもがんばっているのであるから
まあ、ゆけるとこまでやるより外はない。
金と辛抱がつきれば秋の機会にしても良いし
来年にかかっても良い、ともかく次のコースは好い景色の所を通るし
金は34番まで払っているから、一応続けてみよう。
コースガイドでは、難所と言われるのは焼山寺・大龍寺・鶴林寺・雲辺寺・横峰寺の
五ヶ所である。
雲辺寺は4月1日よりロープウェイが着き、楽になるだろうが、他の四ヶ所は未だに
難所が2ヶ所もあるが頑張ることだ。

3月14日(18〜29番コース)

18番恩山寺

http://f46.aaa.livedoor.jp/~taxi/junrei/18/18z.htm

今日は良い天気である。
次々とバスに乗り込んで来る人達は前コースとほぼ同じ顔ぶれである。
朝が早かったのでついうとうとと居眠りをしている中にお花さんのドライブインに到着。
トイレ休憩後、一路、恩山寺に向かう。
小松島市のはずれから山に向かって走ると、中腹に寺の屋根が見えてきた。
恩山寺が近づくにつれて空模様は次第に悪くなってきた。
次は、立江寺である。
添乗員の説明によると阿波の名のある寺は長曽我部元親が阿波に改めて来た時
焼かれてしまって、再建されたり又、失火によって失われ再建された所が多いと
言うことだ。
元親は寺が好かなかったのか、又、兵士の溜まり場、又は、要害になるため
焼き払ったのであろうが、罰あたりの人物である。
立江寺もこの災難にあった寺の一つである。

19番立江寺

http://f46.aaa.livedoor.jp/~taxi/junrei/19/19z.htm

堂々たる山門をくぐると多宝塔が見上げられる。
松の緑が映えてなかなか立派な寺である。


次回に続く(いつになるかわかりませんが、少しずつ更新していきます))

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